患者さんからインプラントと義歯どちらがいいのでしょうか?という質問をよく受けます。

正直な回答としてインプラントがベストと考えております。

しかしインプラント予定部位の骨の状態や歯周病の有無、服用しているお薬や年齢などの

条件をみて義歯をおすすめするケースもあります。

 

まずインプラントとは?

インプラントとは顎骨の中に人工歯根を手術にて埋め込みを行い、上部構造(被せ物)を

装着する治療となります。

義歯のような取り外しもなく周囲の歯も削ることもありません。

天然歯と同じように噛むこともできますので第一選択になる治療と思います。

 

インプラントは入れたら一生物というわけではありません。

きちんとご自身でケアを行い歯科医院で定期的にメンテナンスを受けないとインプラント

周囲炎を起こし最悪インプラントを抜去しなくてはいけなくなる場合もあります。

 

下記の写真は80代の患者さんに入っているインプラントです。

連結冠になっている為口腔内ではあまり動揺は認めていませんが、インプラントの周囲は

歯肉が腫脹を起こしレントゲン上では周囲骨がほとんど無くなっていました。

口腔外科を紹介させて頂き入院下で抜去手術を行いました。

インプラントのリスクとしては、歳をとり口腔内の管理がしっかり出来なくなって

きてしまった時や歯周病の悪化などが挙げられます。

 

次に義歯(入れ歯)とは?

義歯(入れ歯)とは口腔内の欠損部分を可撤式装置にて補います。

残存している歯牙にクラスプと呼ばれる金具を掛けて維持する義歯を部分義歯(部分入れ歯)

と呼びます。

歯を全て失い歯肉部分のみで維持する義歯を総義歯(総入れ歯)と呼びます。

⇧一般的な保険の部分入れ歯⇧

 

噛む力は一般的には天然歯と比べて部分義歯だと50%前後、総義歯だと20〜30%前後と

言われています。

義歯は壊れた場合や歯が一部抜歯となった場合でも修理して使用することも可能です。

義歯は審美的な問題もありますが、金属の金具がなく目立ちにくい義歯もあります。

※金具が目立ちにくく審美的に優れた部分義歯は保険外となります。

 

保険外の部分義歯には以下の2種類があります。

①ノンクラスプデンチャー

⇨歯に掛かる金具の部分が弾性のある樹脂で出来ています。

就寝時は基本的に外します。

 

②テレスコープデンチャー

⇨歯に被さった内冠に義歯側に付いている外冠と呼ばれるものが重なり二重冠構造に

なっています。

残っている歯への負担は少なく修理をして長く使用することが出来ます。

半固定式なので外れる心配もあまり無く噛む力はブリッジなどと同じぐらい得られます。

就寝時は装着したままでもお使いいただけます。

 

※欠損の数や残存歯の状態などによりどの部分義歯が一番最適であるかは異なります。

一度お気軽にご相談いただければと思います。

 

 

医療法人誠志会赤嶺歯科クリニック