リーゲルテレスコープ

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    入れ歯を作ることが出来ないケースとは

    日頃多くの入れ歯相談を受けておりますが、全ての方が入れ歯をすぐに作れる訳ではありません。 今回のコラムでは特に入れ歯を作るのが難しいケースについて解説いたします。 下記のケースですが前歯の歯冠破折で他院で抜歯が必要と診断され抜歯後の欠損部に義歯作製 を希望にて当院受診となりました。 前歯2本が歯冠破折しており左上奥歯も元々欠損しています。     上下の咬合面観ですが、これだけ見ますと義歯作製は容易に見えます。   しかし上記の画像に問題点があります。 下の前歯が上の歯茎部分に噛み込んでしまっています。(青い矢印部分) この状態では抜歯してもこの部分には義歯を入れることはできません。     横から見た状態ですが、元々の欠損部分には義歯が入るスペースがありますが、前歯が大きく覆い被さる ようになってしまっています。 このような咬み合わせを過蓋咬合(かがいこうごう)と呼びます。   過蓋咬合(かがいこうごう)とは、上下の歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯を通常よりも 深く覆っている状態をいいます。 <過蓋咬合の基本的な特徴> 正常な噛み合わせでは、上の前歯が下の前歯に対して 2〜3mm 程度(約20〜30%)覆うのが一般的です。 過蓋咬合では、これが大きくなり、50%以上覆っている状態を指すことが多いです。 ひどい場合は、下の前歯が上の歯ぐきや口蓋(上あごの粘膜)に当たり、傷や痛みを起こすこともあります。   過蓋咬合(かがいこうごう)は見た目の問題だけでなく、歯や顎、口腔機能にいろいろな弊害を及ぼします。 主なものを整理すると次のとおりです。 1. 歯や歯ぐきへの悪影響 下の前歯が上の歯ぐきや口蓋に当たる → 炎症・潰瘍・歯肉退縮 上の前歯に過度の力がかかり、歯の摩耗や破折のリスクが高まる 噛み合わせのバランスが崩れ、奥歯の負担増大 → 歯周病の進行につながる 2. 顎関節への悪影響 下顎の動きが制限されるため、顎関節症(関節の痛み・音・開口障害など)を引き起こしやすい 噛み合わせが深いことで筋肉が常に緊張し、咀嚼筋の疲労や頭痛、肩こりにつながることもある 3. 機能面での問題 前歯で食べ物を噛み切りにくい 噛むたびに不均衡な力がかかり、咀嚼効率の低下 発音に影響(特にサ行やタ行が不明瞭になる場合がある) 4. 審美面・心理的な問題 上の前歯が目立ち、口元が出ているように見えることがある 下の歯がほとんど隠れてしまい、笑顔のバランスが悪くなる 見た目を気にして笑顔や会話に自信を持ちにくくなる 以上のことから今回のケースは入れ歯を作るにもインプラント、ブリッジを作製するにも 難しいケースとなります。 もしもこの状態から入れ歯作製を希望する場合の方法としては全体の咬み合わせを挙上してから行う必要 があります。このようなケースではドイツ式テレスコープが適用になると思います。 […]

    2025.08.28 , , , , , , , ,

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    40代〜50代で入れ歯ってどうなんでしょうか?【40代・50代の入れ歯選び】

    40代〜50代のまだ働き盛りの若い方が歯を失ってしまい どう治したらよいか治療方法を検討する時にまずはブリッジ やインプラントを思い浮かべるかと思います。   もしも通っている医院で入れ歯を提案された場合まだ若いのに取り外し の入れ歯なんて恥ずかしいと思われる方もいらっしゃるかと思います。   入れ歯は歯に掛ける金具が見えたり、取り外しをするのが面倒など マイナスな面が多い印象があるのではないでしょうか?   実際当院に通われている患者さんでは40〜50代で入れ歯を入れている 方は多くいらっしゃいます。 ブリッジがもうできない歯の状態だったり、インプラントを入れるには 支える骨が少ないなど入れ歯になる理由はそれぞれです。 やはり皆さんが一番に気になさるのが入れ歯を装着した時の見た目です。 下記の写真は保険外の目立たない入れ歯ではスタンダードなノンクラスプ デンチャーです。   ノンクラスプデンチャーは見た目は確かに改善されますが、取り外しなのと レジンアームと呼ばれるピンクの部分が気になったりする方もおられます。   毎回取り外しをせずブリッジやインプラントのようにしっかりと咬んで 食事をしたいという方にはドイツ式テレスコープ義歯をおすすめして おります。詳しくは→こちらをクリック   ドイツ式テレスコープ義歯とは簡単に言えば半固定式のブリッジという 感じでしょうか。いきなり外れる心配も少なく就寝時も装着したままで 大丈夫です。 ノンクラスプデンチャー等と比べますとやや費用は掛かりますが、ドイツ式 テレスコープ義歯は修理しながら永く使用できるのが利点です。 表面に見えるような装置もありませんので審美面でも優れています。 保険外の入れ歯の治療費については→こちらをクリック      

    2025.01.30 , , , , , , , ,

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    ドイツ式テレスコープデンチャーとは

    テレスコープ義歯とは入れ歯先進国ドイツにおいて開発された部分入れ歯のことで 歯に直接被せる内冠、入れ歯の本体部分の外冠から構成されています。 こちらは日本で一般的な保険の部分入れ歯と違い、歯に引っ掛ける金属のバネを 使わず、二重冠構造のはめこみ式の装置を使った入れ歯のことをいいます。 テレスコープ義歯は機能面はもちろん一度作製したら作り直すことはせずにお口の 経年変化に合わせて修理などをしながら永く使用することができます。 部分入れ歯で日本で多く用いられてるのは欠損している歯の両側に金属のクラスプ と呼ばれるバネを掛けて維持するものです。 金属のバネを用いた入れ歯は設計によっては歯に負担が掛かる場合があり、歯を引き抜く 方向に作用してしまうので場合によっては歯を早期に失う原因となることがあります。   <テレスコープ義歯のメリット> ・違和感が少なく装着感に優れており就寝時に外す必要がありません ・歯の内側で固定できる方式で、残存している歯への負担が少ない ・半固定の入れ歯で審美的にも大変優れています ・食事中や会話中に外れてしまう危険がほとんどありません。   <テレスコープ義歯のデメリット> ・テレスコープ義歯は製作に高度な技術と精密な作業を必要とするため、通常の義歯よりも費用がかかります。 ・工程が複雑で、型取りから製作が完了するまでに時間がかかります。場合によっては数ヶ月かかることもあります。 ・製作には高い専門知識と技術が必要です。そのため、十分な経験を持つ歯科医師や歯科技工士がいないと 満足のいく結果が得られない場合があります。  

    2024.10.21 , , , , , , ,

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    リーゲルテレスコープとは

    ドイツ式テレスコープ義歯にはリーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープ、 レジリエンツテレスコープとありますが、今回はリーゲルテレスコープとは どのような義歯か解説致します。 上記の義歯がリーゲルテレスコープです。リーゲルとはドイツ語で閂(かんぬき) のことです。 閂(かんぬき)とは門や戸をしっかりとしめるための横木のことです。 リーゲルテレスコープの構造は義歯側の外冠(がいかん)と歯牙側の内冠(ないかん) で構成されています。 外冠側の義歯にはレバーが組み込まれており、歯牙側の内冠には鍵穴が付いており 二重冠構造となっています。 内冠の上に義歯からなる外冠をセットしてレバーを閉めることで義歯が固定されます。   上記の写真が削合した歯牙の上にセットされた内冠です。 一番奥の歯牙の後ろに飛び出している装置はシュレーダーゲシーべと 呼ばれるもので義歯を維持させるものです。   内冠の上に外冠となる義歯を装着します。内冠には鍵穴が付いています。   この写真はリーゲルテレスコープ義歯を内側から見たものです。 装着時はレバーは開いています。   こちらは上から見たレバーが開いた状態です。   レバーを閉じると内冠の鍵穴にレバーが入り外冠の義歯がしっかりと固定されます。   レバーが内冠の鍵穴に入りしっかり固定されたことで動いたりせずしっかりと咬むこと が出来ます。   通常の義歯のような金具などが見えませんので審美的にもよく半固定式の入れ歯となりますので 夜間就寝時でも装着したままでも問題ありません。 お手入れもレバーを開いて外した後、内冠はシンプルな構造になっていますのでメンテナンスも 簡単です。 インプラントをしたいが骨が少なくて不可能と言われた、インプラントの手術はしたくない、 入れ歯でもしっかり噛みたい、見た目が気にならない入れ歯を入れたいなど、リーゲルテレスコープ を含めたドイツ式テレスコープ義歯もご検討していただければと思います。      

    2023.03.30 , , , , , ,

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