コラム

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    【入れ歯治療のデメリット】とは

    入れ歯治療(義歯)は「短期間で製作でき、手術が不要」という大きなメリットがある一方、 噛む力の低下・違和感・残存歯やあごの骨への負担・日々の手入れの負担といったデメリットが存在します。 本コラムでは、入れ歯治療のデメリットを構造的・機能的な視点から整理しつつ、インプラントとの 比較を通じて、後悔のない選択をするためのポイントを解説します。   入れ歯治療の主なデメリットと注意点 入れ歯は歯を失った際のポピュラーな治療法ですが、構造や仕組みに由来する注意点がいくつかあります。   1. 噛む力(咀嚼力)が天然歯より落ちる 天然歯に比べて噛む力が約20〜30%程度まで低下すると言われています。 固い食べ物や粘着性のある食べ物が噛みにくくなり、食事が制限されることがあります。 2. 装着時の違和感・会話への影響 プラスチック製の床(しょう)がお口の粘膜を覆うため、最初は異物感や違和感を強く覚えやすいです。 厚みによって発音がしづらくなったり、味覚や熱の感じ方が鈍くなったりすることがあります。 3. 周囲の歯やあごの骨への負担 残っている歯への負担(部分入れ歯): 金属のバネ(クラスプ)をかける隣の歯に力がかかり、寿命を縮めるリスクがあります。 あごの骨の吸収(痩せる): 歯根がないため噛む刺激が骨に直接伝わらず、経年変化であごの骨が徐々に痩せていきます。 4. 日常的な手入れと定期的な調整が必要 毎食後の洗浄や就寝時の取り外しなど、日常の衛生管理の手間がかかります。 あごの骨や歯茎の形が変化するため、隙間ができると痛みが出たり外れやすくなったりし、定期的な歯科医院での調整が欠かせません   インプラントの主な特徴とメリット 1. 自分の歯のような優れた「咀嚼力」 天然歯の噛む力を「100%」とすると、従来型の総入れ歯では10〜20%程度まで低下すると言われています。これに対し、骨と直接結合する インプラントは天然歯の約80%以上の咀嚼力を維持できます。硬いおせんべいや肉類もストレスなく噛み切ることができます。 2. 周囲の健康な歯を傷つけない・負担をかけない これがインプラント最大の臨床的メリットです。 ブリッジの場合: 両隣の健康な歯を削る必要があります。 部分入れ歯の場合: 残っている歯に金属のバネ(クラスプ)をかけるため、機械的負担がかかり将来的な破折や揺れの原因になります。 インプラントは単独で自立するため、周囲の残存歯を力学的・構造的に守ることができます。 3. 自然で美しく、異物感が少ない 金属のバネが見える心配がなく、セラミック等の上部構造を使用することで、天然歯と区別がつかないほどの見た目を再現できます。 また、入れ歯のような粘膜を覆う床(しょう)がないため、喋りにくさや味覚の阻害を感じにくいのも特徴です。 4. 顎の骨の吸収(痩せること)を防ぐ 歯を失うと、噛む刺激が骨に伝わらなくなり、徐々に顎の骨が吸収されて痩せていきます。インプラントは噛む刺激を直接骨に届けるため、 骨の萎縮を防止し、口元・顔立ちのハリを保つのに役立ちます。 知っておくべき注意点とデメリット 患者様にとって満足のいく選択をしていただくためには、デメリットやリスクについてもお伝えする必要があります。 外科手術が必要: 局所麻酔下で骨に穴をあけて埋入する手術が必要です(全身疾患や持病によっては適応外となる場合があります)。 治療期間が比較的長い: 骨とインプラントが結合するまでに(数ヶ月〜半年程度)待機期間を要します。 自由診療(保険適用外): […]

    2026.08.07 , , , , , , , , ,

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    入れ歯作製にタイパ、コスパはあるのか?

    今世の中ではタイパ、コスパなどの言葉が溢れています。 「タイパ」とは「タイムパフォーマンス(時間対効果)」の略称です。 費やした「時間」に対して、どれだけの満足感や成果(効率)が得られたかを 重視する考え方のことを指します。 「コスパ」とは「コストパフォーマンス(費用対効果)」の略称です。 支払った「費用(お金、労力)」に対して、どれだけの「価値(品質、満足度、成果)」 が得られたかを測る指標のことを指します。   結論から申し上げますと、入れ歯作製において「タイパ」を最優先にすることは避けるべき選択です。 なぜなら早く作ること(タイパ)を重視すると、最終的に「合わない」「痛い」「噛めない」というトラブルに 繋がり、何度も歯科医院に通い直すことになって、結果的に一番時間を無駄にしてしまうからです。   入れ歯は、単なる「型取りをして出来上がるプラスチックの塊」ではありません。 患者様一人ひとりの、顎の骨の形、筋肉の動きまで計算に入れて作られる、極めて精密な 「オーダーメイドの人工臓器」です。   ただし入れ歯を無くして食事をすることが出来ない、人前に出ることが出来ないなどの事情があれば タイパ重視にしなくてはいけないケースもあります。   では、「コスパ(価格対効果)」についてはどうでしょうか。これには2つの視点があります。 1. 「目先の安さ」だけで選ぶコスパ(保険診療) 保険診療で作る入れ歯は、費用を抑えられるという意味で、初期費用のコスパは非常に高いと言えます。 しかし、使用できる素材や作製工程に国が定めた厳格なルール(制限)があるため、「食べ物の温度を感じにくい (プラスチックが厚いため)」「見た目で入れ歯だと分かりやすい」といったデメリットが生じることもあります。 2. 「長期的な生活の質(QOL)」で選ぶコスパ(自由診療) 一方で、自費診療(自由診療)の入れ歯は、初期費用こそかかります。しかし、以下のようなメリットがあります。 薄くて違和感が少なく、食事が美味しく食べられる 金属のバネが見えず、見た目が自然で若々しく見える     入れ歯作製におけるタイパ、コスパについてですがそれぞれ患者さんの状況によって選択されるのが一番です。 保険だから悪いというわけでもありません。ただし保険治療には材料などに関してルールがあります。 担当の先生とよくお話しして決めていけば良いかと思います。

    2026.06.10 , , , , , ,

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    すれ違い咬合とは

    「すれ違い咬合」とは、上の歯と下の歯がうまく噛み合わず、すれ違ってしまっている状態のことです。 この状態を放置すると、入れ歯がガタつくだけでなく、残っている大切な歯や、入れ歯を支えるあごの骨が 急速に痩せてしまうという「お口の崩壊」を招くリスクが非常に高いため、歯科では最も慎重な治療が必要な ケースの一つとされています。 ⚫️「すれ違い咬合」ってどんな状態? 本来、歯は上下でカチッと噛み合うことで、噛む力を支えています。 しかし、すれ違い咬合では以下のようなことが起こっています。 空振りしている状態: 例えば「上は前歯だけ、下は奥歯だけ」のように、歯がある場所が上下でズレているため、 自分の歯同士で咬み合わせを支えることができません。 本来あった咬み合わせの高さも失われ低い咬み合わせになっています。 入れ歯への過度な負担: 歯で支えられない分、噛む力のすべてが「入れ歯」と、それを支える「歯ぐき・あごの骨」 に直接かかってしまいます。 ⚫️ どうやって治していくの? すれ違い咬合では、残っている歯が伸び出したり(挺出)、傾いたりしていることが多く、そのままでは正しい義歯が作れません。   模型診断やIOSを用いてどの程度の骨吸収があるか、どの歯に負担が集中しているかを分析します。 咬合平面のレベリング: 挺出した歯を削合(またはクラウン処置)し、スムーズな噛み合わせのラインを整えます。 歯周治療: 残存歯の炎症を徹底的に抑え、揺れを最小限にします。 治療用義歯:いきなり本義歯を作らず、旧義歯の修理や仮の義歯で「正しい噛み合わせの高さ」を探り、粘膜の状態を整えます。 本義歯:治療用義歯で調整した噛み合わせの高さを参考に最終義歯へ移行します。 ※保険診療では治療用義歯はありません。(義歯新製から6ヶ月は新たな義歯が作れないルールあがあるため) よって保険の場合、治療用義歯という位置付けで義歯をつくり6ヶ月経ってから新たに義歯を作製します。   <すれ違い咬合を上下部分義歯を作製し治療したケース> ※Wills法とは? 顔面の解剖学的な指標間の距離が等しいという指標に基づき、計測器を用いて咬合高径を決定する方法です。 主に「瞳孔から口角までの距離」と「鼻下から顎下までの距離」が等しくなる状態を咬合位の目安とします。  

    2026.03.31 , , , ,

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    知ってほしい「診療時間」の本当の重み

    入れ歯でお悩みの方にとって、「相談の予約を入れる」という行為には、相当な勇気と決意が必要だったはずです。 「今の入れ歯が合わない」「見た目を良くしたい」「もう一度美味しく食べたい」……。 そんな切実な思いを持って、私たちのドアを叩こうとしてくださった。そのお気持ちは、痛いほどよくわかります。 だからこそ、その予約が「直前キャンセル」や「無断キャンセル」になってしまった時、私たちは単なるスケジュールの 空き以上に、大きな喪失感を感じるのです。 入れ歯作りは最初の「約束」から始まる 入れ歯作りは、歯科医師と患者様の二人三脚です。 特に自費診療での精密な入れ歯製作は、お互いの信頼関係がなければ決して成功しません。 「予約を守る」という最初の約束は、私たちが患者様の健康に対して責任を持つことと、患者様がご自身の未来に 対してコミットすることの、最初の合致点です。 「空いてしまった時間」の裏側にいる人 もう一つお伝えしたいのは、その時間に診ることができたかもしれない「他の誰か」のことです。 当院には、入れ歯が合わず食事がままならない方や、急な不具合で困っている方が日々連絡をくださいます。 「予約がいっぱいです」と心苦しくもお断りした枠が、もし直前のキャンセルで空席になってしまったら……。 「あの時お断りした方を診てあげられたのではないか」という思いが、私たちの胸をかすめます。 医療の価値を最大化するというのは、必要な時に、必要な人に、最高の技術を届けることだと考えています。   当院では、初診において無断キャンセルや直前でのキャンセルをされた方については、 その後の再予約をお断りさせていただいております。 「急な用事が入った」「体調が悪くて連絡出来なかった」「うっかり予約を忘れていた」「急に出勤になった」 キャンセルの理由は様々です。 一見すると厳しいルールに見えるかもしれません。 当然患者さんによっては納得いかないと強い口調でクレームが入ったり、ネットの口コミに悪評を書かれたりと 様々な苦労があります。 しかし、これには「沖縄で質の高い入れ歯治療を届けたい」という私たちの確固たる信念があります。   「相談」はすでに精密な治療の一部 当院の入れ歯相談は、単なるお喋りではありません。 事前の情報から「BPS」や「テレスコープ義歯」などの高度な手法をシミュレーションし、その方にとっての最適解を 導き出すための、極めて専門性の高いコンサルティング時間です。   「一期一会」の準備の重み 初診の方をお迎えするために、私たちは診療室の一枠を完全に確保し、専用の器具を滅菌し万全の態勢で待機しています。   真剣に悩む方への公平性 当院には、入れ歯で食事ができず、数週間も前から予約を待ち望んでいる方が多くいらっしゃいます。 安易なキャンセルによって空いてしまったその時間は、本来であれば「今日、助けられたはずの誰かの時間」でもあります。 もし、あなたが「今の状況を本気で変えたい」と願うのであれば、私たちは持てる技術のすべてを注いで、その想いに応えます。 しかし、もし「とりあえず予約だけ入れて、気分でキャンセルすればいい」とお考えであれば、残念ながら 当院の診療スタイルとは合致いたしません。 もしも初診で無断キャンセルされた患者さんを受け入れても同じ熱量で診療に当たれるかどうか? 過去に受け入れていた時代もありますが、やはりまた無断キャンセルをされてしまったことが多かったことから 現在の方針となっております。 お互いの時間を尊重し合い、共に最高のゴールを目指せる方との出会いを、心より願っております。

    2026.02.17 , , , , ,

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    「入れ歯難民」増加の予兆? 歯科技工士不足が招く未来

    入れ歯というと簡単にいつでもどこの医院に行ってもすぐに作れると考えている 患者さんは結構いらっしゃいます。 他の医院で入れ歯を作ったばかりだが合わないのですぐ作ってほしいなどの お問合せがよくあります。(特に保険の入れ歯についてが圧倒的に多いです) 保険のルールで入れ歯作製後6カ月は新製できないというルールがありますが、 それ以外に大きな問題が最近出てきています。   その問題とは歯科技工士不足です。 特に入れ歯を作製する歯科技工士が減少しています。 歯科技工士とは、歯科医師の指示のもとに入れ歯や差し歯、詰め物、被せ物 などを製作する国家資格の専門職です。 患者さんのお口に合うよう、ミクロン単位の精密さで仕上げる「職人」の世界。 特に入れ歯の製作は、経験と感覚がものを言う熟練技術が必要とされます。   最近は3Dプリンターを用いたデジタルデンチャーなども出てきていますが、 やはり入れ歯は言ってみればオーダーメイド品です。 洋服や靴をオーダーメイドで作製する際に採寸など無しに作ることができるで しょうか? 保険の入れ歯は材料や作製の掛ける時間も制限があるいわゆるセミオーダーメイド品 保険外の入れ歯は材料も精度の良いものが選択でき時間も掛けることが出来る フルオーダーメイド品と例えると分かりやすいでしょうか。   保険診療では、一人の患者様にかけられる時間や使用できる材料が、国によって細かく 決められています。そのため、手間をかければかけるほど、実はクリニックの経営を圧迫 するという逆転現象が起きやすいのが現実です。 昨今の材料や使用する金属の高騰や調整も何回も行わなければいけないケースもあり 歯科医サイドとしては入れ歯治療はなるべく敬遠したいという声もよく聞きます。   この現状を踏まえますと近い将来入れ歯はなるべく扱わない歯科医院や作製できても完成まで 数か月掛かってしまうようなことが起こってしまうと考えられます。   当院では入れ歯治療は保険、保険外に関わらず丁寧な治療を心掛けていますが、時には とにかく急いで作ってほしいとか、保険の範疇を超えた審美的な要求などがあったり して対応に苦慮する場合があります。   先日も入れ歯を失くしたのでなるべく早く精度のいい保険の入れ歯を作ってほしいと要望が あり納期や過程を説明して作り始めましたが、ゴシックアーチを採得する過程でまだ出来て いないのかとお怒りになり他で作ると帰られた高齢の患者さんがおりました。(最近で2回目) せっかくゴシックアーチまで採得したのに・・・ 装置も技工士さんに作製依頼していますのでここで中止されると完全に赤字です。 将来保険入れ歯製作のは同意書が必要になるかもしれませんね。 早く作製したいという気持ちも十分理解しておりますが製作サイドとしては後味も悪いですし 落ち込みますね。 保険での入れ歯作製は健康保険1割負担だと数千円しか掛からないのでそこにも問題がある かもしれませんね。  

    2025.12.30 , , , , ,

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    安易に入れ歯を削ってしまった結果

    使用している入れ歯を削ってもらったら外れやすくなってしまった という患者さんが先日来院されました。 使用している上の入れ歯を見せてもらうと下記のような状態になっており 入れ歯安定剤がないとすぐに落ちてきてしまう状態です。 滑舌が良くないということを相談したら黄色の部分(口蓋部)を削った そうです。 入れ歯を最初見た時は下の入れ歯と見間違えてしまうほど口蓋部分が 大きく削られてしまっていました。   下記の写真は通常の上顎の総入れ歯です。 上記の写真と比べると形態の違いは一目瞭然です。 ではなぜくり抜いてしまったら外れやすくなってしまったか? その理由を下記にまとめます <上顎の総入れ歯が吸着する理由>   密閉効果入れ歯の外縁(ふち)が歯ぐきや口の粘膜にしっかりフィットすると空気が入りにくくなります。これによって入れ歯と粘膜の間に“密閉空間”ができ、外れにくくなります。 唾液による接着・粘着効果入れ歯と粘膜の間には唾液が薄く広がっています。この唾液が接着剤のように働き入れ歯が                           吸い付くように安定します。                                                                     特にサラッとした適度な唾液があると吸着が良好です。 陰圧(真空のような力)入れ歯がピタッと粘膜に密着している状態で外そうとすると、中の空気が抜けにくくなり陰圧が                         生じて外れにくくなります。これが“吸盤”のような働きです。 解剖学的な形態の利用上顎には口蓋(こうがい:上あごの天井部分)の広い平面があり、入れ歯の土台となって支えて                               くれるため安定しやすいのです。下顎よりも吸着が得やすいのはこのためです。   上記の理由を見ると今回のような結果になってしまうのは明らかです。 ただし上の総入れ歯の口蓋部分を抜いた義歯を無口蓋義歯と呼びます。 当院の患者さんでも同義歯を使用されている患者さんがお一人おります。 しかし今回のようにいきなり口蓋部分を削った訳ではなく、なんとか工夫して作製しております。 無口蓋義歯を選択する理由として嘔吐反射がある、内側に骨の隆起(口蓋隆起)があり覆うことができない ことが挙げられます。 やむを得ない上記のようなケースを除いて基本的には口蓋部を覆った入れ歯のほうが安定します。 もしも口蓋部分をどうしても短くしてもらいたい場合は少しずつにしてもらいましょう。 いきなり大きく削りますと元には戻せなくなるので注意です。  

    2025.09.30 , , , , , , ,

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    入れ歯を作ることが出来ないケースとは

    日頃多くの入れ歯相談を受けておりますが、全ての方が入れ歯をすぐに作れる訳ではありません。 今回のコラムでは特に入れ歯を作るのが難しいケースについて解説いたします。 下記のケースですが前歯の歯冠破折で他院で抜歯が必要と診断され抜歯後の欠損部に義歯作製 を希望にて当院受診となりました。 前歯2本が歯冠破折しており左上奥歯も元々欠損しています。     上下の咬合面観ですが、これだけ見ますと義歯作製は容易に見えます。   しかし上記の画像に問題点があります。 下の前歯が上の歯茎部分に噛み込んでしまっています。(青い矢印部分) この状態では抜歯してもこの部分には義歯を入れることはできません。     横から見た状態ですが、元々の欠損部分には義歯が入るスペースがありますが、前歯が大きく覆い被さる ようになってしまっています。 このような咬み合わせを過蓋咬合(かがいこうごう)と呼びます。   過蓋咬合(かがいこうごう)とは、上下の歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯を通常よりも 深く覆っている状態をいいます。 <過蓋咬合の基本的な特徴> 正常な噛み合わせでは、上の前歯が下の前歯に対して 2〜3mm 程度(約20〜30%)覆うのが一般的です。 過蓋咬合では、これが大きくなり、50%以上覆っている状態を指すことが多いです。 ひどい場合は、下の前歯が上の歯ぐきや口蓋(上あごの粘膜)に当たり、傷や痛みを起こすこともあります。   過蓋咬合(かがいこうごう)は見た目の問題だけでなく、歯や顎、口腔機能にいろいろな弊害を及ぼします。 主なものを整理すると次のとおりです。 1. 歯や歯ぐきへの悪影響 下の前歯が上の歯ぐきや口蓋に当たる → 炎症・潰瘍・歯肉退縮 上の前歯に過度の力がかかり、歯の摩耗や破折のリスクが高まる 噛み合わせのバランスが崩れ、奥歯の負担増大 → 歯周病の進行につながる 2. 顎関節への悪影響 下顎の動きが制限されるため、顎関節症(関節の痛み・音・開口障害など)を引き起こしやすい 噛み合わせが深いことで筋肉が常に緊張し、咀嚼筋の疲労や頭痛、肩こりにつながることもある 3. 機能面での問題 前歯で食べ物を噛み切りにくい 噛むたびに不均衡な力がかかり、咀嚼効率の低下 発音に影響(特にサ行やタ行が不明瞭になる場合がある) 4. 審美面・心理的な問題 上の前歯が目立ち、口元が出ているように見えることがある 下の歯がほとんど隠れてしまい、笑顔のバランスが悪くなる 見た目を気にして笑顔や会話に自信を持ちにくくなる 以上のことから今回のケースは入れ歯を作るにもインプラント、ブリッジを作製するにも 難しいケースとなります。 もしもこの状態から入れ歯作製を希望する場合の方法としては全体の咬み合わせを挙上してから行う必要 があります。このようなケースではドイツ式テレスコープが適用になると思います。 […]

    2025.08.28 , , , , , , , ,

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    目立たないが大切な装置なんです

    入れ歯を維持するために必要な装置の一つにクラスプがあります。 クラスプとは一般的には金属の金具(バネ)などと呼ばれています。 その中でも入れ歯を沈み込まないようにしている装置が支持する 役目のレストと呼ばれているものです。   日頃患者さんのお口の中に入っている入れ歯を拝見していますが、 入れ歯を支持する為に大切なレストが適切な位置に配置されていなかったり 時にはレスト自体が無かったりすることがあります。 ではレストが無い入れ歯はどのような状態になるのかは下記の写真をご覧 ください。 ⇧レストが入れ歯に付与されていません⇧   赤い矢印の方向に食事の際などに力が掛かる入れ歯が歯茎方向へ押し込まれて 食い込みます。それで歯茎が炎症を起こしたりします。   上記のような入れ歯の沈み込みを防ぐにはレストシートと呼ばれるレストが 掛かる小さな溝を歯に形成します。 そして入れ歯側にはレストを適切な位置に設置します。 小さな装置ですが入れ歯の安定には大変大切な役割をしています。   下記は通常よく見られる金属性のレストの義歯です。 レストは大切な装置ですが、金属や樹脂(ピンク色)で出来ているので 審美的に気になるという場合ホワイトレストという選択肢があります。 現在のところコンフォートシリーズにしかホワイトレストのオプションは ありませんが気になる方はお問い合わせください。

    2025.07.24 , , , , , , ,

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    入れ歯をなくしてしまった・・・そんなときどうする?

    【入れ歯をなくしてしまったので早めに何とかしてほしい】 入れ歯に関して多いお問合せです 入れ歯をなくしてしまった原因ベスト3(当院調べ) 1位 ティッシュに包んで置いていたら間違って捨ててしまった(捨てられてしまった) 2位 外でお酒を飲んでいて酔ってしまいなくしてしまった 3位 旅行や出張先でなくしてしまった   圧倒的に多いのが1位のティッシュに包んでいたら捨ててしまったです 洗面所に入れ歯をティッシュに包んで置いておいたら家族が捨ててしまったなど 入れ歯はやはり専用のケースに保管したほうがいいと思います   部分入れ歯で奥歯数本の欠損であれば無くても再製作の期間なんとかなるかと 思いますが、前歯を含んでいたり多数歯の入れ歯となると審美面、生活の質に かなり影響が出てしまいます。 お仕事などしている方など前歯がないとなると深刻な問題です。 通常入れ歯の製作期間か保険の義歯で1〜1ヶ月半、保険外だと1〜2ヶ月程度の 期間が掛かります。 もしもなくしてしまったらまず歯科医院に連絡して入れ歯を無くした旨を伝えましょう 上記に書いてあるのはあくまで通常の製作期間です 歯科医院によっては予約が取れるのが数日もしくは数週間後になる可能性もあります 急患ですぐの対応が難しい場合もあります そうなると製作までの期間がもっと延びてしまいます   なるべく早く入れ歯を作製する方法として 1 歯科医院側と交渉をしてなるべく急いで作ってもらえる様お願いする 2 製作工程を少なくしてもらい早めに完成してもらう 3 保険外での対応となりますが口腔内スキャナーで歯型を採ってもらい早め に作製してもらう(欠損の状態などにより不可能なケースもあり) 4 スプリントデンチャー(マウスピースタイプの暫間義歯)を作製してもらう スプリントデンチャーは特殊な装置なので対応できる医院は少ないと思われます。 一般的に普及している装置ではありません。 当院では保険外で対応しております。(多数歯欠損は不可) 当院で作製していますので納期は応相談となります。 ※あくまで審美面の改善を暫間的に行う装置です。   ※上記1〜2いずれも歯科医院側で急ぐことができる工程(型採りや咬合採得)などは  早くなる可能性はありますが入れ歯の作製してもらう歯科技工所の納期の問題が  でてきます ※2に関しては製作過程を省略することで通院回数が減りますので納期は早くなりますが 義歯自体の精度が落ちる可能性があります 歯型を採るのを通常2回で採りますが1回にした場合正確に採れていない箇所が出てきたり します。 仮の合わせ(試適)をせず即完成にした場合咬み合わせなどにエラーが出たまま完成 してしまう可能性があります。 あとは歯科技工士さんが歯科医院内に常駐している医院さんだと早めになる可能性は あります。   こうなったときに困らない為の対策としましては 1 予備の入れ歯を作製しておく 2 普段からかかりつけの医院で診てもらいチェックやメンテナンスを受ける 普段から定期的に通院されている患者さんは口腔内の状態も把握しやすいために 対応はしやすくなると思われます。 急な新患患者さんだと対応が難しくなる可能性が高いと思われます 3 総入れ歯の患者さんだと入れ歯銀行に入れ歯をスキャンしてデータを預けておけば 無くしてしまっても新しい複製義歯が数日で届きます […]

    2025.06.26 , , , , , , ,

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    前歯が見えない

    人と話しているとき上の前歯が見えないということでご相談 にいらしたケースです。 口角を引いてもらっても上の前歯はあまり見えていません。 若干口元が暗い印象を受けますね。 装着している義歯の人工歯の排列をみてもそんなに問題が あるようには見えません。   咬合高径(全体の咬み合わせの高さ)は変えず人工歯を もう少し口唇より下側に下げ角度も若干変えた上で排列し 試適して確認。 試適時全体像 口角を引いてもらい歯の見え具合を確認してもらい義歯を 完成させました。   新義歯完成装着時の全体像 旧義歯と比べて上の前歯が見えるようになり喜んでいただけました。 今回はそんなに大きな変化を加えた訳ではありませんが、ほんの数ミリ 歯の排列を変えるだけで口元の印象はだいぶ変わりますね。 それだけでも口元が若返った印象になります!  

    2025.05.29 , , , , , , ,

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