【入れ歯治療のデメリット】とは
入れ歯治療(義歯)は「短期間で製作でき、手術が不要」という大きなメリットがある一方、
噛む力の低下・違和感・残存歯やあごの骨への負担・日々の手入れの負担といったデメリットが存在します。
本コラムでは、入れ歯治療のデメリットを構造的・機能的な視点から整理しつつ、インプラントとの
比較を通じて、後悔のない選択をするためのポイントを解説します。
入れ歯治療の主なデメリットと注意点
入れ歯は歯を失った際のポピュラーな治療法ですが、構造や仕組みに由来する注意点がいくつかあります。

1. 噛む力(咀嚼力)が天然歯より落ちる
- 天然歯に比べて噛む力が約20〜30%程度まで低下すると言われています。
- 固い食べ物や粘着性のある食べ物が噛みにくくなり、食事が制限されることがあります。
2. 装着時の違和感・会話への影響
- プラスチック製の床(しょう)がお口の粘膜を覆うため、最初は異物感や違和感を強く覚えやすいです。
- 厚みによって発音がしづらくなったり、味覚や熱の感じ方が鈍くなったりすることがあります。
3. 周囲の歯やあごの骨への負担
- 残っている歯への負担(部分入れ歯): 金属のバネ(クラスプ)をかける隣の歯に力がかかり、寿命を縮めるリスクがあります。
- あごの骨の吸収(痩せる): 歯根がないため噛む刺激が骨に直接伝わらず、経年変化であごの骨が徐々に痩せていきます。
4. 日常的な手入れと定期的な調整が必要
- 毎食後の洗浄や就寝時の取り外しなど、日常の衛生管理の手間がかかります。
- あごの骨や歯茎の形が変化するため、隙間ができると痛みが出たり外れやすくなったりし、定期的な歯科医院での調整が欠かせません
インプラントの主な特徴とメリット
1. 自分の歯のような優れた「咀嚼力」
天然歯の噛む力を「100%」とすると、従来型の総入れ歯では10〜20%程度まで低下すると言われています。これに対し、骨と直接結合する
インプラントは天然歯の約80%以上の咀嚼力を維持できます。硬いおせんべいや肉類もストレスなく噛み切ることができます。
2. 周囲の健康な歯を傷つけない・負担をかけない
これがインプラント最大の臨床的メリットです。
- ブリッジの場合: 両隣の健康な歯を削る必要があります。
- 部分入れ歯の場合: 残っている歯に金属のバネ(クラスプ)をかけるため、機械的負担がかかり将来的な破折や揺れの原因になります。
インプラントは単独で自立するため、周囲の残存歯を力学的・構造的に守ることができます。
3. 自然で美しく、異物感が少ない
金属のバネが見える心配がなく、セラミック等の上部構造を使用することで、天然歯と区別がつかないほどの見た目を再現できます。
また、入れ歯のような粘膜を覆う床(しょう)がないため、喋りにくさや味覚の阻害を感じにくいのも特徴です。
4. 顎の骨の吸収(痩せること)を防ぐ
歯を失うと、噛む刺激が骨に伝わらなくなり、徐々に顎の骨が吸収されて痩せていきます。インプラントは噛む刺激を直接骨に届けるため、
骨の萎縮を防止し、口元・顔立ちのハリを保つのに役立ちます。
知っておくべき注意点とデメリット
患者様にとって満足のいく選択をしていただくためには、デメリットやリスクについてもお伝えする必要があります。
- 外科手術が必要: 局所麻酔下で骨に穴をあけて埋入する手術が必要です(全身疾患や持病によっては適応外となる場合があります)。
- 治療期間が比較的長い: 骨とインプラントが結合するまでに(数ヶ月〜半年程度)待機期間を要します。
- 自由診療(保険適用外): 原則として公的保険が適用されないため、初期費用が高額になります。
- インプラント周囲炎のリスク: 歯周病に似た「インプラント周囲炎」を防ぐため、術後の毎日のセルフケアと定期的な歯科医院での
- メインテナンスが必須です。


























