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BPSデンチャーとは?
総入れ歯(義歯)には保険と保険外のものが存在します。 ぱっと見た目では大きく変わらないように見えます。 裏側が薄い金属の義歯が保険外の義歯? 内面に柔らかいシリコンが敷かれているから保険外の義歯? 患者さんからしてみれば保険外の義歯についてどうメリットがあるのか はっきりとわからない方も多いかと思われます。 保険外の総義歯としてBPSデンチャーがあります。 ここではBPSデンチャーについて解説いたします。 <BPSデンチャーとは?> BPS(Bio functional Prosthetic System)デンチャーとはリヒテンシュタイン公国の イボクラールビバデント社が開発した生体機能的補綴システムです。 製作課程がシステム化されており、少ない診療回数で精度が優れた義歯を作製する ことが可能です。 ドクター、技工士共にライセンス制を採用しています。 統一された教育システムによりドクター、技工士が連携し作製しています。 <1日目> 既製のトレーを用い大まかな印象(型採り)を行います。 センリックトレーを用い簡易咬合採得を行います。 <2日目> 専用のトレーを使用しシリコン印象材にて機能運動をしてもらい 最終印象を行います 最終印象(下顎) 上下の模型をバイト材にて固定します。 <人工歯試適> お選びいただいた入れ歯の人工歯の排列や色調を確認します。 前歯部→臼歯部の順で行なっていきます。 ⚫︎前歯部分の試適 ⚫︎臼歯部分の確認 <義歯完成> 上記の完成義歯は歯肉部分にデンチャーカラーリングが施されています。 ※デンチャーカラーリングはオプションとなり別途費用が掛かります BPSデンチャーには義歯本体にBPSマークが刻印されています。
2024.10.22 BPSデンチャー, BPS義歯, デンチャーカラーリング, 入れ歯, 咬合採得, 歯がボロボロ, 沖縄県入れ歯専門, 総入れ歯, 総義歯, 那覇市入れ歯専門, 那覇市義歯専門
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コンフォート(シリコン加工)義歯とは?
コンフォート(シリコン加工)義歯とは入れ歯の内面の硬い部分に やわらかい特殊なシリコンが加工されており歯茎への負担を 和らげています。 やさしい装着感なので粘膜部分の痛みが少なく快適に食事が行えます。 こちらの部分義歯のコンフォートコネクトになります。 ノンクラスプデンチャーに内面シリコン加工がされています。 義歯内面の歯茎が当たる部分にシリコン加工(黄色矢印) がされています。 シリコン部分は特殊な素材なので汚れの付着等と防ぐために専用の 義歯洗浄剤使用を推奨しております。 コンフォート義歯は部分義歯〜総義歯まで適応しており保険外診療 となります。
2024.10.21 コンフォートデンチャー, シリコンデンチャー, 歯がボロボロ, 沖縄県入れ歯専門, 精密義歯, 那覇市義歯専門
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仮義歯、スプリントデンチャーについて
歯が欠損しておりちゃんと治療をして歯を入れたいと思っているが、 近々人と会う機会がある、仕事で歯が無いと支障がある場合など 早めに審美的に回復する方法として下記の方法があります。 ①仮義歯 通常は抜歯が必要な歯を抜いたり、虫歯の治療を完了してから入れ歯の作製に 入りますが一旦それらは保留し審美、機能面を早めに回復するために仮義歯を 作製します。 もしくは最終義歯を作る前に咬み合わせや高さなど仮義歯を作り調整を行い 安定したところで最終義歯を作ります。(リハビリテーション的要素の義歯です) 上記どちらも仮義歯になります。 しかし作製課程は基本的に通常の義歯と同じです。 作製の日程を詰めることで多少完成までの期間を早めることができます。 作製期間(おおよそ3〜4週間) ②スプリントデンチャー(SD) 歯形を採り石膏模型にマウスピース作製する際に使用するシートを 圧接しそこに人工歯を並べて作製する装置です。 通常の義歯を作製する時の重合などがないので比較的早く完成できる ので早めに審美面の回復を図ることができます。 作製期間(1〜2週間程度)※作製期間は要相談 作製日数や欠損数により金額は変わります。 ※総義歯は不可(咬み合わせのない多数歯欠損も不可) スプリントデンチャー(SD) このような欠損があり日常生活に支障がでるとのことで スプリントデンチャー(SD)を作製したケース なるべく早く歯を入れたいとの要望で通常の義歯ではなく スプリントデンチャー(SD)を作製 セット時の状態
2024.10.15 スプリントデンチャー(SD), 仮の入れ歯, 仮義歯, 即時義歯, 那覇市入れ歯専門, 那覇市義歯専門
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残すべきか抜くべきか
日頃臨床を行っていて判断が難しいのは状態はあまり良くない歯だが御本人が特に 自覚症状もなく不便なく咬めているというパターンです。 ただ今後全体を見て義歯やインプラントを入れるかもしれないということを視野に 入れた場合、歯牙の状態が悪いと判断すれば早期に抜歯をしたほうがいいケースも あります。 例えば下の写真のケースですが右側は元々欠損で左側に歯が残っていてブリッジが になっており、そこにクラスプ(金具)が掛かり部分義歯が入っていました。 残存していた歯は多少動揺はしていましたが、ご本人のなるべく抜かずに残したい との希望でそのまま部分義歯のクラスプ(金具)を掛け使用していました。 数年後ブリッジの動揺も大きくなりレントゲンを撮影したところ歯牙周囲の歯槽骨 がかなり吸収を起こしており抜歯に至りました。 そして下顎は全て欠損となり総義歯になりましたが顎の形態は下の写真のように なりました。 右側が比較的骨は残っておりますが、左側の赤い矢印部分周囲の骨はかなり吸収 し平坦化しています。 総義歯を作製しましたが、義歯の形態は左右非対称となり均等に咬み合わせの力 がかかりにくく不安定な状態となってしまいました。 このケースは結果論にはなりますが、もう少し早めに抜歯を行なっておけばある程度 周囲の骨のダメージは少なかったかもしれません。 もしもインプラントを考えていた場合だと、骨吸収は著しい場合インプラントの埋入 手術が出来なくなってしまったり骨造成など必要となる場合が出てきます。 このケースから考えますと、どんな歯でも抜歯せず残すということが全て正義とは 限りません。 勿論患者さんの希望が第一ではありますが、担当医と画像などを確認しながらよく お話しして方針を決めることが大切であると思います。
2024.02.13 BPS義歯, LINE相談, 歯がボロボロ, 沖縄県入れ歯専門, 精密義歯, 総入れ歯, 総義歯, 那覇市歯医者, 那覇市義歯専門
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LINEでの入れ歯相談について
当院ではLINEでの入れ歯相談を行っております。 多くの方にご利用いただいておりますが、ご利用時の注意点を記載いたします。 LINE相談をされる際はまずLINE相談からお友達登録を行っていただきます。 その後下記の写真の黄色い矢印部分の赤いLINEチャット相談を押していただき こちらから入れ歯相談や今お使いの義歯やお口の中の写真等を送ることができます。 ※通常のトーク画面から相談を入力、送信していただいた場合自動返信となり 個別の相談は出来ませんのでご注意ください。 受診をする前に簡単に義歯の相談を行いたい場合などに是非ご活用ください。
2023.10.30 LINE相談, 教えて!入れ歯のこと, 歯がボロボロ, 沖縄県入れ歯専門, 那覇市 入れ歯, 那覇市歯医者, 那覇市歯科, 那覇市義歯専門
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仮の入れ歯を作りたい
歯がボロボロで治療が必要なのは分かっているが、とりあえず仮の入れ歯を 作りたいという初診患者さんからのお問い合わせが非常に多くなっております。 特に多いのが保険で仮の入れ歯を作りたいとのお問い合わせです。 結論から言うと保険で仮の入れ歯は作製できません。 保険診療というのは決められたルールがあって仮であろうと作製後6ヶ月は 新たに義歯を作製することができません。 よってたとえ仮の義歯として使う予定で保険で義歯を作製しても半年経たないと 新たに義歯は作製することが出来なくなります。 あと保険の仮の入れ歯で金属の金具が目立たないものを作りたいというお問い合わせ もありますが、保険診療では金属の金具のものしか作製できません。 下記の写真のような金属の金具がないタイプは保険外のノンクラスプデンチャー になります。この症例の場合は全体の治療が必要でしたが、審美的な問題もあり 保険外で仮義歯としてノンクラスプデンチャーを作製しております。 あくまで全体の治療が終わるまでの暫間的に使う義歯となりますので2本の歯で5本分 を支える通常では行わない設計で作製しております。 ※このような設計で長期間使用するとなると残存している歯には過大な力が掛かりますので おすすめしておりません。 あと仮義歯を作製するケースとしましては顎位が安定していないケースや長期間義歯を使用 したことがなく使用後に顎位が変化してくると考えられる場合などに仮義歯を作製します。 作製した当初は通常通り咬めているように見えても、義歯に慣れてくると筋力も上がってきて だんだんと後退位になってくるケースにも時々遭遇します。 そのようなケースでは仮義歯を作製して仮義歯を使用してもらい顎位を安定させてから最終義歯 に移行するほうが良いかと思います。 少々時間が掛かる治療とはなりますが長期間安定した義歯を作製する為には必要となるかと 思います。
2023.09.29 BPS義歯, ノンクラスプデンチャー, 仮の入れ歯, 仮歯, 仮義歯, 保険入れ歯, 歯がボロボロ, 総義歯, 那覇市 歯科, 那覇市入れ歯専門, 那覇市義歯専門
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前歯欠損の場合の選択肢について(部分義歯のケース)
前歯が抜歯で欠損となってしまった場合患者さんとしてはどう直したら よいか非常に気になる所であると思います。 もちろん前歯ですので審美的に目立たなく綺麗にしたいというのが ほとんどの患者さんの希望となります。 まず方法として下記のの3つの方法が選択肢となるかと思います。 ①ブリッジ ②義歯(入れ歯) ③インプラント このコラムでは②の義歯(入れ歯)の前歯欠損症例について書いて いきたいと思います。 下記の症例は左上切歯を他院で抜歯されて保険外のノンクラスプ デンチャーを作製したものです。 <装着前> 右上切歯には被せ物が装着されていましたが、左上側切歯を削ってブリッジ にはしたくないという患者さんの希望でノンクラスプデンチャー製作と なりました。 <装着後> こちらが装着後の写真となりますが、義歯の歯肉部分に関しましては通常使用 している状態だと口唇で隠れていますのでほとんど目立つことはありません。 装着感に関してもよく患者さんからご質問をいただきますが、保険のバネのタイプ の義歯ですと歯牙に金具を掛け維持するのに比べ、ノンクラスプデンチャーは アンダーカットを利用して維持しますのでカチッと入り込むような感じの装着感 になります。 お手入れも日中は通常通りご使用いただき夜間は外して洗浄剤に漬けてことを 推奨しております。 義歯のメリットとしてはブリッジのように大きく歯を削らずに済むことや、 インプラントのように外科手術がしなくてもよいということが挙げられます。 デメリットとしては着脱式ですので煩わしさが多少あったり異物感が慣れないうち は感じる可能性がございます。 義歯でもドイツ式テレスコープ義歯のように半固定式のタイプもございますので 気になる場合はご相談いただければと思います。
2023.07.17 LINE相談, ノンクラスプデンチャー, 沖縄県義歯専門, 目立たない入れ歯, 那覇市歯医者, 那覇市歯科, 那覇市義歯専門
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リーゲルテレスコープとは
ドイツ式テレスコープ義歯にはリーゲルテレスコープ、コーヌステレスコープ、 レジリエンツテレスコープとありますが、今回はリーゲルテレスコープとは どのような義歯か解説致します。 上記の義歯がリーゲルテレスコープです。リーゲルとはドイツ語で閂(かんぬき) のことです。 閂(かんぬき)とは門や戸をしっかりとしめるための横木のことです。 リーゲルテレスコープの構造は義歯側の外冠(がいかん)と歯牙側の内冠(ないかん) で構成されています。 外冠側の義歯にはレバーが組み込まれており、歯牙側の内冠には鍵穴が付いており 二重冠構造となっています。 内冠の上に義歯からなる外冠をセットしてレバーを閉めることで義歯が固定されます。 上記の写真が削合した歯牙の上にセットされた内冠です。 一番奥の歯牙の後ろに飛び出している装置はシュレーダーゲシーべと 呼ばれるもので義歯を維持させるものです。 内冠の上に外冠となる義歯を装着します。内冠には鍵穴が付いています。 この写真はリーゲルテレスコープ義歯を内側から見たものです。 装着時はレバーは開いています。 こちらは上から見たレバーが開いた状態です。 レバーを閉じると内冠の鍵穴にレバーが入り外冠の義歯がしっかりと固定されます。 レバーが内冠の鍵穴に入りしっかり固定されたことで動いたりせずしっかりと咬むこと が出来ます。 通常の義歯のような金具などが見えませんので審美的にもよく半固定式の入れ歯となりますので 夜間就寝時でも装着したままでも問題ありません。 お手入れもレバーを開いて外した後、内冠はシンプルな構造になっていますのでメンテナンスも 簡単です。 インプラントをしたいが骨が少なくて不可能と言われた、インプラントの手術はしたくない、 入れ歯でもしっかり噛みたい、見た目が気にならない入れ歯を入れたいなど、リーゲルテレスコープ を含めたドイツ式テレスコープ義歯もご検討していただければと思います。
2023.03.30 LINE相談, ドイツ式テレスコープ義歯, リーゲルテレスコープ, 入れ歯, 沖縄県義歯専門, 那覇市歯科, 那覇市義歯専門
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歯がボロボロで抜け落ちそう
歯がボロボロで今にも抜けてしまいそうなので何とかしたい。 このようなご相談を結構いただきます。 下記の症例のように上下の歯を今まで接着材で固定してなんとか凌いで いましたが動揺が大きくなりいよいよ限界となり来院されました。 状態としては接着剤で固定されている上の歯は歯周病で周囲の骨は吸収が 著しく全て保存不可。 下の歯は前歯を除いて保存不可の状態です。 患者さんとしては今後どうなってしまうのかとても不安な状況と思います。 通法通り抜歯してから義歯を作製するという流れだと歯がない状態で過ごす 期間が最低でも数週間は生じてしまいます。 だとすれば審美面も含め日常生活に支障をきたしてしまいます。 このようなケースであれば即時義歯(そくじぎし)という方法をとります。 今回のケースでは下の前歯が保存可能でしたので先に下の奥歯の抜歯を行い 部分義歯を装着しました。 それから上の処置に入ります。 歯がある状態でそのまま歯型を採り、咬み合わせを決めこの状態で技工作業 に入ります。 模型上で前歯部分を削合し、その状態で歯を並べ総義歯を完成します。 ↑模型を削合し完成された即時義歯 ↑即時義歯を装着した状態 そして上の歯を全て抜歯を行なった上で完成してきた即時義歯を内面調整等を行い その日に装着しました。 その後は傷の状態に合わせて内面の調整などを行っていきます。 あくまで仮の義歯という位置付けですので、あとでまた義歯は新製していきます。 ※注意点としては動揺が著しく、型を採る際に歯が抜けてしまうようなケースは 即時義歯適用外となる場合がございます。 即時義歯作製時には型を採る際に抜けてしまわないよう歯の周囲を保護して採りますが、 それでも抜けてしまうケースがございます。 まずはご相談ください。
2023.01.10 LINE相談, 仮の入れ歯, 即時義歯, 教えて!入れ歯のこと, 歯がグラグラ, 歯がボロボロ, 歯周病, 総義歯, 虫歯, 那覇市歯医者, 那覇市歯科, 那覇市義歯専門
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なぜ2回型を採るのか?
義歯(入れ歯)を作製するにあたりアルジネート印象材やシリコン印象材という 材料を使用します。 当院では保険、保険外にかかわらず2回に分けて型を採っています。 2回型を採るとお話すると「2回も採るの?」と驚かれる患者さんもおります。 ではなぜ2回型採りが必要なのか書いていきます。 保険の総義歯を例に書いていくと、型採りは既製のトレーを顎の大きさに合わせて 行います。 トレーは既製品なので大体は粘膜を押し広げて大きく採れてきたり、必要な部分が きちんと採れていなかったりという状態になります。 下記は1回目の既製のトレーで採得した概形印象(型採り)です。 一見大体の形態は採得できているように見えてこれでも作製できるように見えますが、 黄色の矢印部分のように可動する粘膜を押し広げられて分厚くなっています。 青色の矢印部分は辺縁まできちんと採れておらずトレーが一部見えております。 この状態で作製すると、実際必要な義歯の大きさよりも大きな辺縁形態で出来てきて お口を開くと可動する粘膜が圧迫して外れ易くなる原因となります。 下記は1回目の概形印象から作製した模型上で作製した個人トレーで2回目の型を採った 精密印象です。 <個人トレーによる精密印象> 製作した個人トレーでの2回目の印象(型取り)です。全体的な厚みが均等に採得 されています。 一見両方比べて大きな違いには見えませんが、実際セットした時に大きな違いがでます。 保険外の義歯の場合はシリコン製のより精度の良い材料を使用して更にお口の機能的な 運動なども加えてより精密に採得します。 保険の入れ歯が悪いという訳でもありませんが、保険外の入れ歯は使用する材料や過程 など様々な細かい作業を加えることでより高い精度の義歯を作製することが可能となります。
2022.12.15 BPS義歯, LINE相談, 保険入れ歯, 歯がボロボロ, 沖縄県入れ歯専門, 精密義歯, 総義歯, 那覇市 歯科, 那覇市入れ歯専門, 那覇市義歯専門